住宅市場は生活圏ごとに住宅の需給が均衡する

市場とは、財・サービスの売買、賃借の取引が行われる場所だが、経済学では、財・サービスの需給が価格によって調整されていくメカニズムをいう。本書では、住宅市場とは、各生活圏におりる住宅の売買、賃貸借の取引の総体をいう。

そこでは住宅の需要と供給があり、住宅価格が形成され、またその価格で需給が調整される。通常、住宅は移動できず、代替が可能な地域が通勤固など一定の生活圏に限られるので、その生活圏で需給が均衡する住宅市場が形成される。

一般の財は全国的にあるいは国際的に市場が形成されるが、住宅市場は生活圏ごとに住宅の需給が均衡する市場が形成されるという点が特徴的である。

この各生活圏の市場の需給量を一国全体で合計したものが全国市場であるが、この全国の市場の動きで、住宅への需要(たとえば1戸当たりの規摸、住宅のタイプ)の流れをつかむことができる。

この需要の流れで住宅供給のこれからの考え方をまとめることができ、きわめて重要な意義がある。住宅建設、住宅投資が一国の経済に与える影響を問題にするときには、全国レベルでの住宅建設、住宅投資が必要となる。

住宅市場と住宅供給計画等

わが国の場合、すでに述べたように、 1950年代、 60年代の高度成長期に東京固など大都市圏に人口が集中的に急増して、住宅需要が急増し続けた。

これに対し適正な価格での良質な住宅の供給が間に合わず、また資金も住宅部門には多く配分されなかったので、住宅の供給は劣悪な民間アパートが大部分で、家賃や地価が急騰し続けた。

したがって住宅需要の急増に対し、いかにして供給を増大させ、家賃や地価の急騰を抑えていくかが課題であった。このような状況の中で1960年代の後半には、量的にはどうにか住宅不足は解消された。

しかし、狭小な住宅に住む世帯が多く、国民の居住状況(居住水準)はなお改善されないまま推移した。 1970年代後半以降になると狭小な住宅から脱却し、居住水準を引き上げていこうとする住宅需要が増大し続けた。そこで、それを可能にするための供給策、すなわち、住宅取得を容易にするための長期低利の住宅融資や税制が課題となった。

しかし、需要に供給が追いつかず、住宅価格や地価は上昇し続け、居住水準を引き上げていくことにはかなりのおくれが生じ、居住水準の引上げへの住宅需要、それを満足させる施策が大きな課題となった。

1980年代後半のパフツレ期には住宅価格・地価が高騰し、民間ディベロッパーの住宅用地の確保が著しくすすみ、その他の要因もあって住宅供給能力は著しく増大した。この供給能力の増大で、パフ’ル崩壊後にはいままでとは違って、住宅需要が増大しても、地価や住宅価格は上昇しなくなった。

この段階で住宅政策は、住宅供給を促進する政策よりも、民間の住宅供給を活用して居住水準を引き上げていく所得補完政策が重要なものとなり、低利融資のほか家賃補助的な政策がとられるようになった(平成8年の「公営住宅法」の改正で、公営住宅は、建設費補助を中心としたものから、民間住宅の購入、借入れにより公営住宅を供給し、また公営住宅入居者は所得等に応じて家賃を支払い、それと市場家賃との差を国・地方公共団体が補助する制度に変わった)。

以上のように、住宅市場の状況の変化に応じて住宅政策は大きく変わっていしまた民間ディペロツパーの用地確保、住宅の供給計画も変わっていきます。

空き家の売却査定



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